突然、期間限定で戯曲を公開したいと思い立ちました。
舞台作品をつくり始めたのは大学に入ってからです。
本作品はそこから10年後の昨年12月に上演したのですが、ずっと考えてきたことをやっと言葉にできたように感じています。 今回の公開にあたり、読み物として成立するように少しだけ手を加えています。
この10年のこと、そして日々流れてくる辛い事件のことを想いながら、手直しをしました。
作品づくりが教えてくれたことは、わたし以外にも、沢山の生き方や価値観や世界があるということです。
その違いに時々苛立ってしまったり、悲しくなってしまったりもしました。
でも最終的に救い出してくれるのは、わたし以外の多種多様な世界の存在だったように感じます。
私はどうにも気持ちが落ち着かない時は、自然と寺山修司のある言葉を唱えています。
今日は気合いをいれていかないと、という日に聴く音楽も大体決まっています。
自分を忘れそうになったときにふと観たくなる絵があります。
そんな風に誰かの世界に少しでも干渉できる可能性があるならと、今回の公開に至りました。
多種多様な世界には「解け合えない」ということが生じてしまうものです。
でも、たとえ解け合えなくても、隣に座ることができる世の中になればいいな、と思っています。
是非お読みいただけましたら幸いです。
サカサマナコを代表して 吉中詩織
公開中の戯曲は、「静かな欠片」ページからどうぞ。
期間限定で、2019/6/8〜7/8までの公開です。
※戯曲公開は終了しました。有難う御座いました。
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